洞窟探検家、吉田勝次さんに会ってきた話。本当に素晴らしい方だった。
愛知県に地元にあるにもかかわらず、
なぜか
千葉から愛知へヒッチハイクで探検家に会いに行きました。
今回会いに行ったのは洞窟探検家、吉田勝次さん。現・50歳。
吉田勝次さんとは?
相当ざっくり書くと…
・世界中約1000ヶ所以上の洞窟へ潜ったという洞窟界のレジェンド。
・自分の洞窟探検の費用を稼ぐために21歳から起業。
・地球探検社(有)勝建の社長さん。
つまり、洞窟探検家であり、社長さんでもあるのです。
わずか5行で済ませてしまっては申し訳ないほど濃い経歴なのです。
なぜ探検家に会いに行こうと思ったのか。
それは僕が小さなころから探検家に憧れていたからです。
秘境へ行きたい。
でも僕は命の危険を冒したくないから探検家を目指すことを辞めました。
もう単純に痛いの嫌だし死にたくないし部屋でごろごろしていたいのです。
だから何かヒントはないかと思い
実際に探検家に会っていろいろお話を聞こうと思ったわけです。
その時、クレイジージャーニーという、クレイジーなゲストを招くという番組を見ているときに吉田勝次さんを知りました。
この人、相当やばい人なんじゃないかと、かなりの衝撃を受けたのです。
ぜひ会ってみたいと。
ただそれだけです。
その直後Facebookでフォローし、洞窟に行きたい、会いたい!とメッセージを送っていました。
当時はこんなメッセージ。
そしたらなんと、会っていただけることになったのです。
吉田さんとの再会
実は2日前は会っていたんですが、、
初対面で僕が死んでいたため挨拶程度しかしてないんですね。(原因はあの冒頭にもあった15時間ヒッチハイク旅です)
吉田さんの事務所は愛知県一宮市。
午前10時、一泊させて頂いた僕は吉田さんと事務所を出発し、喫茶店で話をすることになりました。
喫茶店が好きなようで高そうなパンを5つほど奢ってくれました。
手ぶらで来いと言われた時点でなんとなく察知してたのですが、本当にありがたいですm(__)m。
お互いパンとコーヒーを手にようやく話せることに……。(自分、オーラに負けて頭真っ白でした。)
インタビューという形ではないですが、吉田勝次という人間性にフォーカスを当て、感じたままにまとめます。
1.人は変われるが本質的な部分は変わらない
本質的な部分といえば生まれ持った資質みたいなものです。
そして吉田さんの経験上、人の本質的な部分は変わらないようです。
その一つの例として、
実は驚くことに吉田さんの本質は、高所恐怖症で閉所恐怖症であるということです。
洞窟探検家なのに閉所や高所が恐怖症…
なんだか矛盾してますよね?
崖をよじ登り数百メートルの壁にぶら下がっていたり幅わずか数センチの狭い空間を探検しているのに、
未だに高所恐怖症や閉所恐怖症は基本的には克服できていないようです。
でもそれが吉田さんの本質であり昔からちっとも変っていない本質的な部分なのです。
自分であれば内向的で人見知りであることが本質的な部分だといえます。
ヒッチハイクしても人見知りには変わらないし、大元の性格が変わることはありません。
つまり、これらの人間が根に持っている芯の部分は変えられないということです。
「じゃあ本質が変われないのだから一生ダメじゃないか。諦めよ…。」
っと思った方もいるでしょう。
確かに本質的な部分はなかなか変えられないでしょう。
しかし、本質が変われなくても努力次第で克服したり補うことは可能なのです。
吉田さんが閉所恐怖症ではあるのに洞窟を探検しているのだって、完全には克服できないものの少しは補ってやっているのです。
じゃ一体努力とは何?と問われれば
いい加減にまとめると「とっとと場数をこなしてとっとと慣れろ!」
ということになると思います。
僕は初めてのヒッチハイクで恥ずかしくて目をつむってチビリそうでしたが場数をこなした結果今はなんとか少しずつ克服している感じです。(恥ずかしいには変わりないです!)
人間の本質は生まれ持った性質なので仕方がないですが多少の補いはできるのです。
ただ、自分の性質と真反対の行動でも何か補って克服したかのように見せることも可能です。
要は鎧を被るということ。
僕のヒッチハイクはそのパターンです。
本質が弱いから一生ダメだ…なんてことは言わずにその資質を逆に活かしてしまった方がいいと思います。
どんな著名人とも同じ人間には変わりないので誰でも同じようなことができるのです。
2.目的を持つこと
皆さんは何か物事に打ち込んでいる時、目的をもっていますか?
今回は大学の話になったので大学を例にとります。
また自分の話になってしまい申し訳ない…。
僕は現在休学中なのですが、
その根底にはそもそも大学へ行く目的がないというものがありました。
「とりあえず大学入っとけば何か見つかるだろう」「在学中に探せばいいや」なんて事を思って大した目的も無しに入ったわけです。
特に学びたい事もやりたい事も無く。。。
その結果、どうなったか。
単位のためだけに勉強をし、一時的な知識を蓄えただけで、
このままでは何の収穫も成長も無いまま終わってしまうことに気づきました。
「時間と金を浪費し、大した収穫も成長も無しにこれを後3年も繰り返すのか。」
そんな事を考えており、そんな現状が嫌で休学をして色々やった方が有意義だと考えて今に至りました。
何の目的も無しに行った大学が結果的に、一年という貴重な時間を無駄にしてしまったのです。
ただ、大学へ通うにしても目的は人それぞれ違うでしょう。
・とりあえず学歴だけとって就職をしてレールに乗っかった生き方がしたい人。
・学歴やレールなんて関係無しに今を大切にどんどん成長したい人。
前者なら大学へ行く選択もありでしょう。
しかし、後者なら大学なんて行く必要がありません。
(場合によっては必要でしょうが)
僕は本当の意味で成長したいので後者をとり、まず休学を選択しました。
目的のない勉強ってモチベーションも湧かないしやりたいとも思いませんよね。
もし授業が眠くて出席数も少ないのであればそのサインだと思います。
その反面、何か目的をもって大学へいった方は確かに勉強熱心な方が多いです。
目的を持つことで勉強だって本気になれるし、まずその状態を作ることが最優先だなと改めて感じます。
勉強をする目的を失えばただダラダラと過ごしてしまうだけです。
アルバイトをするにしろ、海外に行くにしろ、何か一つでも目的を持って本気で取り組んでみてはいかがでしょうか。
何か一つでも目的があれば時間の質も大きく変わってくるでしょう。
3.やりたい事が見つからないなら面白いと思ったことはどんどんやれ。やらない理由を作るな。
皆さんは将来の夢や本当にやりたい事が見つかっていますか?
僕はその入口にすら立てていません。
吉田さん命名、人生探検家です。
じゃあ何をすればいいのか、
面白いと思ったことはどんどんやれということです。
もうなんでもいいから面白いと思ったら「とりあえずやってみる」という精神をもつことが大事です。
それでも、やってもないくせに「絶対無理でしょ~」とか「リスクが高すぎる!」なんて言い訳をしてなにもしない人が大多数を占めているのは事実だそうです。
吉田さん曰く、「やってもないくせにぐちぐち言うな」ということなんです。
これには非常に共感しましたし結構耳に響きましたね。
吉田さんは結果的に洞窟探検家になったわけですが、最初っから洞窟探検をしていたのではありません。
それより前は登山やダイビング等々などをし、やっとの思いで洞窟という運命の物に出会えたのです。
ただ、やってみて「つまらないな~」とか「なんか違うな~」とでも思ったらすぐに辞めろ、とおっしゃってました。
やりたくないことを我慢してやる必要なんてないしその時間が無駄ということですね。
4.実践を通して学べ
洞窟探検って命に関わるから洞窟に入る前に莫大な知識を蓄え強靭なメンタルや体力を身に付けるなどして相当な準備が必要だと思いますよね。
少なくとも僕はそう思っていたので聞いてみました。
僕:「洞窟へ入る前ってトレーニングとかシチュエーションとか入念な準備をしてから挑むんですよね?」
吉田さん:「いつまでもインプットしてても意味ないから基本的に洞窟へ行って実践をこなす。」
だそうです。
もちろん危険に備えた準備は非常に重要です。
しかし、実際に行ってみないと分からないし現場で得られるものの方が遥かに大きいということです。
実践を通して何が必要で何が足りなかったのかを学び、トライ&エラーを繰り返していく。
試行錯誤の末足りないものを補っていくことでそれは本当の学びや成長に繋がるのです。
まだ準備不足だからといってインプットばかりしているよりもさっさと実践をこなして必要に応じて吸収していきましょう。
パソコンを学ぶのだって参考書ばかり読んでいても一向に実務を習得できませんよね。
それと同じで実践を通して学んでいけばいいのです。
吉田さんの言葉を一言でまとめると”実践以上の学びは存在しない”ということです。
5.僕たちは所詮ゴミであること
これは僕が最も印象に残った言葉です。
超適当な例えをします。
例えばあなたとあなあたの友人二人でカフェでコーヒーを飲んでいるとします。
そしたらなんと、そのコーヒーが一瞬のうちにして消えてしまいました。
そのとき、周りにいた人たちはそれに気づきますか?
気づきませんよね?
周りからすれば、
私たちのことや、自分たちが飲んでいるコーヒーのことなんて誰も見てないしどうでもいいのです。
つまり、私たちは、、所詮、、、、
ゴミだということです!
…
そう、ゴミです。
なんとも酷い表現だなと思った方がいるかもしれません。
でもこれは決して自虐しているのではなく、所詮僕たちはちっぽけなゴミ的存在だから周りを気にせずどんどんやれということなのです。
ゴミとは吉田さんによる極端な例だと思います。
この際うんこでもハエでもなんでもいいでしょう。
要は考え方次第です。
例えばこんな二種類の人間がいたとします。
・私は特別な人間だからアクションを起こす度に周りに大きな配慮をしなければならないから常に慎重に動こう。
・別に私はちっぽけなゴミ的存在だから周りとかどうでもいいしなんでもやってしまおう。
この二つのうち、みなさんはどっちの人間になりたいですか?
僕はもちろん後者の方のほうが気が楽だし軽々になんでもできそうな気がします。
しかし、前者のフットワークの重さは言うまでもありません。
例えば今日、皆さんが嫌いな上司に向かって「会社辞めます!」と思い切って言ったところで別に周りの人とか世間体が変わるわけではありません。
極端な話、僕が死んだところで別に世界が変わるわけではありません。
(親は悲しむかもしれませんが。)
そして皆さんが今見ているこのブログに誹謗中傷を書こうが別に僕も読者も死ぬわけではありません。
つまり、所詮僕たちはただのゴミなのです。
こういう考え方をすればなんでもできちゃう気がしませんか?
だから今日もゴミ記事を書かせていただきます。
吉田さん曰く、ゴミが金になっていく過程を楽しみましょう。
ということなのです。
6.つまらない奴とは付き合うな
これは僕が別れ際にかけられた言葉です。
学校や社会にでればいろんな人がいます。
こんなことを思っている人はいないでしょうか。
「嫌な上司でも上手に付き合っていかなければいけない。」
「つまらない飲み会にも我慢して行かなければいけない。」
吉田さんはこう答えます。
「つまらないと思った奴とはすぐに縁を切れ」
それじゃあ人間関係が悪化するばかりだと思う方もいるかもしれませんが、
その環境で無理に我慢して自分を消耗するよりよっぽどましです。
嫌な奴との関係は切り、いい奴との関係を図太くしていこうということです。
これは人脈に対する考え方でしたが、確かに自分に合わないなと思った関係から抜け出して自分に合った人間関係を築いた方が幸せでしょう。
まわりに最高の仲間ができれば最高のパフォーマンスをだせますね。
吉田勝次さんに会って思ったこと
吉田さんは最高にかっこよかったです。
毎日を全力で生きているしもうそれが顔に出ています。
そして自然に話に溶け込んでいく感覚になるし、吉田さん独自の人間味が滲み出ていて考え方共に素晴らしい人間だなと思いました。
特に印象深かった話が、僕たちはゴミだということです。
こんな何者でもない若造が50歳の探検家兼社長と話していると思った時点で僕は緊張で死にそうでした。
しかし、所詮ゴミがやってきたんだと思えた瞬間少し気が楽になりました。
今では考え方一つで大きく変わるんだなと実感してます。
そして最後に、
自分は探検家になりたいと思ったのか?
僕は今回の対談で探検家になりたいと思ったかというと
別になりたいと思ったわけではありません。
今回の話を通して吉田さんは僕と同じで「死にたくない思考」がやばいですし親近感があって同じ人間であることがよく分かりました。
でも僕は相変わらず死ぬリスクを冒すまでなら探検したくないという気持ちは強いです。
でもだからといって探検家を諦めたか?と問われれば、
僕はNOと答えます。
なぜなら、僕の中で一つ答えができたからです。
それは
探検しないと精神的に死にそうだと思ったら探検家になる
という結論にいたりました。
多分、
心から本当にやりたいことを一生やらないとしたら僕はやる前に死ぬと思ったから
です。
僕は今、探検に行かないと精神的にやばい!っていう気持ちは特にありません。
それがいつ来るかも分かりません。
今回話を聞いていて自分と吉田さんの圧倒的に違うなと思ったことは
未踏に対する情熱だけでなく、
興味のあるものに手を出した数です。
というわけで、少しでもいいな!っと思ったものには手を出していき、情熱を注げるものを見つけたいと思います。
それが何なのか分かりませんが分からないからこそワクワクしてます。
ただ、今は人生の探検家であることは間違いないでしょう。
そして吉田勝次さんにはたくさんのエネルギーをいただきました。
本当に素晴らしい方なので少しでも興味のある方は自分がゴミだと思って突撃してみてほしい。
by人生探検家